堆朱(ついしゅ)は、彫漆の一種で、日本や中国でよくみられる技法です。
油を混ぜた漆を塗り重ねて、その上に文様を彫刻したもの一般がこう呼ばれます。
通常の漆は硬くて彫刻が困難だが、油を混ぜることで、
軟らかくなり彫刻が可能になり、日本には平安時代からみられる技法だそうです。
中国の堆朱は写真のように赤が基本。
赤いボディと蓋の中の黒のコントラストが秀逸な一品です。
この堆朱は龍がモチーフ。
龍は爪の数により使える身分が決まっており。
中国皇帝は5本爪、属国の龍は4本爪か三本爪となっています。
(日本では2本爪の龍の絵も残っています)
これらからも判るように、龍は皇帝の守り神、強いては中国の守り神でも有ります。
この龍を正面からとらえた図は、皇帝の礼装にも使用される由緒正しき図案です。
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